- 新型コロナウィルスの影響がまだまだ続いております。
被害にあわれた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。 -
●プロジェクト!「自分で作るグレーブルーの漆器」KyutarouBLUE 漆青灰(SHITUSEIKAI)
-
- 漆器は職人さんが作るもので、とても自分の手では作れないものと思っていませんか?
実はそうではないんです!
漆器作りの数々の技法の中に『拭き漆』というものがございます。
木地に漆を塗りそれを拭きあげる作業を繰り返し、木目を透かして仕上げる技法です。 -
-
-
- 今回のプロジェクトは「拭き漆ワークショップで作るグレーブルーの木製漆器キット」という挑戦です!
漆の青色が木地に重なり、グレーのような色合いへ。
作業を繰り返すほどに青みが増すのでお好みの風合いに仕上げることができます。
自分だけの漆器に育てて、更に補修も自分で行えるというアイテムなんです。
今回のプロジェクトで是非、漆塗りの魅力を体験してみませんか! -
●自己紹介 漆器久太郎について
- はじめまして!
漆器久太郎 曽明と申します。
私たちは、越前漆器の産地である福井県鯖江市で、日々産地の魅力を伝えるお仕事と作品作りを手掛けております。 -
- 「漆器久太郎」は、初代 曽明 久太郎から、その名が付けられました。
曽明久太郎は16歳で漆器職人を志し、5年間の厳しい修行と2年間の礼奉公を終えて1923年、23歳で独立自営して以来事業の繁栄を図りました。
現在は4代目である私、曽明 晴奈と母の曽明 富代で企画開発を行っています。
“誰より自分たち作り手がワクワクでき、生活を豊かにするモノ”をテーマに娘母それぞれに企画を考え、持ちより話し合って商品化を進めるスタイルで食卓を彩る器や雑貨など少しずつアイテムを増やしていきました。
日頃から、積極的に工夫や挑戦をしていく中で「これでいいかな?大丈夫かな?」と思うこともあります。
しかしそれらの心配事は、知識や技術を身近で教えてくれる地域の職人さん達のサポートやアドバイスで一つずつ払拭されています。
漆器は分業化されており、木地は木地の職人さん、塗りは塗りの職人さん、絵付けは絵付けの職人さん…というふうにチームで作り上げていきます。
私達「漆器久太郎」は職人ではありませんが、職人さんたちにお願いして自分たちの思い描く企画やアイテムを形にしています。
「越前の産業の魅力が伝わってほしい」「そのためにワクワクできるアイテムを作りたい」
そんなことを日々考えながらアイテムを作りの企画をたて、発信し、越前漆器や産地の「伝え手」としてお仕事をしています。 -
青い食器「Kyutarou Blue」について
- そんな漆器久太郎の代表作ともいえるのが、青い木製食器「KyutarouBlue」シリーズ。
-
- ここ越前で漆器に並んで盛んな「業務用食器」によく使われる「食器用ウレタン塗料」という塗料と塗装技術を用いて作成した食器です。
漆器の世界では食に青色はタブーという風潮が強く、実際に青色食器が少なかったため「それならば!」ということでウレタンならではの発色性を活かして理想の色を追求したシリーズです。
KyutarouBLUEの木目の見せ方は私達のこだわりから生まれています。
ある人に言われたことではっとした言葉がありました。
「漆や塗料が全部に塗ってあると、素人にはその素材が木なのか?プラスチックなのか?わからない」という言葉です。 -
-
- 見落としていたと同時にそれもそうだと深く納得し、それでは「木の魅力」「塗り物の魅力」を同時に伝えられる方法は何かないものか?と考えました。
『色』と同時にせっかくの『木製品』であることを感じていただきたくて
出来上がったのが「Kyutaoru Blue」シリーズだったのです。 -
-
-
Kyuutaoru Blueから派生する「漆の体験キット」、漆器久太郎の更なる挑戦「漆青灰-Shituseikai-」
- これらの作品を手掛けていた頃から、更なるひとつの思いがありました。
それは青色の「漆」を用いた作品を作り、皆様に越前漆器の分野も知っていただきたいということ。
Kyuutaoru Blueは業務用漆器の技術により開発された「食器用ウレタン塗料」を使用していました。
色が限定されてしまう漆に比べ、ウレタンは自在な表現が可能であったからです。
その一方で、本物の青漆を使って魅力的なブルーを表現できないだろうか?とも思っていました。
青漆は乾いていない間は一見爽やかな青色ですが乾燥すると渋みのある色に変化します。 -
-
この色だけでも充分にキレイなのですが、KyutarouBLUEの製作過程で前述した通り私は「塗りとともに木を楽しむ」ことを捨てたくありませんでした。
そこで私は木目を活かした漆の技「拭き漆」に注目しました。
そして青色拭き漆での試行錯誤と色の実験を繰り返し、できあがった色がこのブルーグレー。「漆青灰(しつせいかい)」と名付けました。 -
- この色が完成した頃、当店にクリーマ様からお声がけを偶然いただきこのクラウドファンディングを挑戦することに決めました。
世の中は現在、自由な外出がままならない大変な時期です。
少しでもおうち時間を楽しい時間にできないかと皆様は工夫をしている最中かと思います。
私達も例外ではありませんでした。
そんなときにふと「拭き漆」をみなさんにおうち体験として楽しんでもらうのはどうだろう?と思ったのです。
「製品」としてではなく「体験キット」として形にすることで、漆に興味がある方もなかった方も、そしておじいちゃんおばあちゃんからお子様までご家族で伝統の技に親しんでいただけるのでは?と考えたのです。
この体験を通して皆様に漆をもっと身近に感じていただいたり、思い出の一部として寄り添うことができれば幸いです。 -
拭き漆ってどんな作業?難しくないの?
-
まず漆とはなんだろう?
- 漆とはウルシの木の幹から採取した樹液、もしくはそれを精製したものです。
日本では古来から漆が活用され、食器や建物さまざまな用途に用いられております。
2005年には金沢工大環境・建築学部の比較実験で漆に「抗菌作用」があることが明らかになりました。漆は自然がもたらした安全性の極めて高い素材なのです。 -
漆を拭く技法「拭き漆」とは?
- 拭き漆は一度漆を塗り、それが乾かぬうちに拭いて何日か乾燥させることを繰り返し塗り上げる技法のこと。
漆はどんなふうに乾くかご存知でしょうか?
実は漆というのは湿気が高いところで乾くんですよ。
ちょっと不思議ですよね!
漆は空気中の水分と化学反応を起こして固まります。
ですから、正確には乾くというより「硬化」をするのです。
漆を塗って→布で拭いて→湿度の高い場所で二~三日置く といった工程を繰り返します。
湿度の高い場所はどう用意するかというと、ダンボール箱の中に濡れた新聞紙を丸めて入れておくなどすればOK。 -
-
-
-
作業内容は上記の通り、それほど難しくないため初心者さんやお子様にもおすすめです!
初めての方にはまだ「ほんとにできるのかな?」と不安かもしれません。
今回の拭き漆キットには工程をもっと丁寧に書いた説明書も同封いたします。
ぜひお気軽に挑戦してみてくださいね。 -
食卓にも馴染みやすいスモーキーカラーな「グレーブルー」/補修も自分でできる楽しみ
- このグレーブルーを皆様の手で作り上げていただきます。
自分で作った世界に一つの漆器、きっと愛着もひとしおですよ!
木肌色にブルーの漆をまとい、グレーのような深みを見せるこの色。
染み込み方や木肌の凹凸によって違う表情を見せます。 -
- 拭き漆工程の回数によっても色は変化いたします。
写真は左からふきの作業を一回、二回、三回施したものの色変化です。 -
- このように様々な要素が関わり一つ一つが全て違う顔をもつ、自分だけのオリジナルアイテムとなります。
馴染みやすい色ですので食卓はもちろん、カップのほうはデスクにおいても素敵かと思います。 -
-
- 使っているうちに色が変化したり薄くなったりすることも味の一つ。
今回のキットを保管しておけば、再び拭き漆をほどこしていつでも補修をすることが可能です。 -
- カップ表面は透明な食器用ウレタン塗りを施しているため、拭き漆を施さずともこのまま使用することもできます。
外側だけ、内側だけ塗ったりとバリエーションをつけてもいいかもしれませんね。 -
- 今回拭き漆をしていただく、カップまたはお椀は双方ともに木製(なつめ)です。
保温性に優れており、温かい飲み物を入れても手が熱くなりにくいです。
木製ですので、木の香りが楽しめます。
カップは特に木の香りが強いため、人によっては気になってしまうかもしれません。
使用するにつれて薄らぎますが、ご了承の上お買い求めください。 -
集まった資金の使いみち/リターン詳細
- 集まった資金は今後の商品開発、継続したものづくりにあてさせていただきます。
プロジェクトの進行具合や、日々の活動などはSNSにて発信をしておりますのでそちらもぜひご覧ください。
【リターン品一覧】
1.拭き漆 カップセット
2.大切な人やお友達とご一緒に!拭き漆 カップ 2個セット -
-
- 3.拭き漆 お椀セット
4.大切な人やお友達とご一緒に!拭き漆 お椀 2個セット -
-
- ※二個セットでも付属の漆とテレピン油は一本ずつとなります。
※付属の布は形が不揃いです。ご了承ください。 -
キットの注意点(必ずお読みください)
-
- ※1 漆によるかぶれ
漆によるかぶれが発生した場合の責任は負いかねますのであらかじめご了承ください。
塗り上がったものは完全に乾いてしまえば、かぶれる心配はございません。
※2作業中の注意
臭いや揮発した成分がお部屋にこもらないよう、窓を開けて換気して作業をしてください。
※3 服装について
洋服などに漆が付着すると落とすことが難しいため、汚れてもいい服を着用しての作業をおすすめします。
※4実物のお色について
写真の色合いはお使いのモニターにより実際のカラーと異なる場合がございます。
また、漆の濃度や乾き速度、拭き方によっても変化いたします。
本体が木という性質上、個々の製品のお色や木目にもばらつきがございます。
以上の注意点につきましてはご了承くださいますようお願いいたします -
○さいごに
- 私達は伝統工芸を伝えお届けするお仕事をしています。
伝統工芸というと古臭くて堅苦いと思う方も多いでしょう。
でも、案外気軽に触れ合えて知的好奇心をかきたてられるようなモノ作りの世界でもあります。
伝統の中にも新しい技術が入り日々進歩し変化をしています。
古きを大切にし新しきを取り入れる、そんな面白い世界なんだよという事を常に伝えたく思っています。
今までは製品にそのメッセージを込めてまいりましたが、今回は初めて「体験」を商品にするチャレンジをいたします。
少しでも楽しい体験していただけるよう今回のキットを一生懸命作成いたしました。
体験を通して伝統やモノ作りの楽しさ、産地のことなどに少しでも思いを馳せていただければ幸いです。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
皆様がおうちで過ごす時間を少しでも、ワクワク楽しめる時間にするお手伝いができましたら嬉しいです。