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⽇々の活動について
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時間と共に変化する”螺鈿のジュエリー”
- 現在は⾦属と漆を組み合わせ、表⾯には伝統⼯芸で⽤いられる螺鈿装飾を施したジュエリーをメインに制作しています。
漆は、特有の深みと上品な艶を持ちます。あまり知られていないことですが、漆は⽊の樹液です。⾃然が⽣み出した⿊は凛とした中に温かみのある表情を魅せます。そして、深く美しい漆部分は、時間の経過と共に、その艶に磨きがかかります。
⾦属は、真鍮と銀を使⽤しています。真鍮は優しい⾦の⾊合いが魅⼒です。少しずつ、アンティークの様な⾵合いが⽣まれ、温かみ溢れる表情を魅せます。銀もまた、落ち着いた品格がありながら、少しずつ、いぶし銀と⾔われる渋く味わい深い表情を魅せてくれます。それぞれ、時間が経過するごとに素材の魅⼒の変化を新たに楽しむことができます。艶を増していく漆、味わい深くなる⾦属、時間と共に変化する2つの素材によって、初めて⼿にした時からジュエリーが変化していく様⼦を楽しむことが出来るジュエリーです。
表⾯のデザインには、伝統⼯芸品で⽤いられる螺鈿装飾を施しています。螺鈿装飾は、⾙を⽤いて模様などの表現に使われる技法です。使⽤している⾙は、0.1mm程の薄い⾙を使うことで、⾙のカラフルな輝きを楽しむことができます。その輝きは、宝⽯のような美しさがあります。また,⼀つ⼀つの⾙を、⼈の⼿によって貼り合わせていくことによって、一点もののジュエリーを⾝に付ける特別感を感じて頂けることも特徴の⼀つです。
⼀点⼀点、時間をかけて制作されているジュエリーを⽇々お届けしています。そして、私の作品を実際に⼿に取っていただく機会をつくるため、全国各地で出店イベント等に参加させて頂いて来ました。 -
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”螺鈿のジュエリー“制作の紹介
- 制作工程を少し垣間見て頂き、ジュエリーを身に付けた時に少し思い返して頂ければと思います。
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- ジュエリーに用いる金属素材を丁寧に加⼯し、細かな作業を繰り返して、“螺鈿のジュエリー”は完成します。はじめに、⾦属を加⼯し、リングを制作します。なましと呼ばれる、火を通して金属を柔らかくする作業を行い、形を少しずつ整えていきます。漆を金属の表面に施すため、より精度が重要になります。
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- ⾦属の表⾯に施す漆は、下記の工程で行います。
漆を塗る⇨和紙を貼る⇨漆を塗る⇨研ぎ⇨⾙を貼る⇨漆を塗る⇨研ぎ⇨漆を塗る⇨研ぎ⇨塗り⇨研ぎ⇨漆の摺り込み⇨磨き⇨漆の摺り込み⇨磨き -
- この作業は、⼿の感覚を頼りに作業を進めていきます。特に、薄い貝を用いる螺鈿装飾は、細かい作業のため経験を必要とします。細心の注意を払い、数多くの工程を経て、漆の表⾯と螺鈿装飾のデザインが完成します。
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今回のプロジェクトで実現したいこと
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新しいアトリエをオープンし、活動の幅を広げたい!
- 現在は、⼤学で漆について学びを深めています。また、アネモネやmimi33などを展開する株式会社サンポークリエイトの⼯房に勤務させて頂いています。アクセサリーのパーツの制作や組み⽴てを⾏い、彫⾦(ジュエリーの⾦属を形作る作業)や⽯留め(ダイヤモンド等の宝⽯を取り付ける作業)の技術を⽇々⾼めています。この経験を⽣かして卒業後は、アトリエをオープンし、プラチナやゴールドの素材やダイヤモンド等の宝⽯を使⽤したジュエリーの制作など、活動の幅を広げていきたいです。そのため、資⾦の使い道は、⼤学卒業後のアトリエオープンのための資⾦として利⽤させて頂きたいと考えています。
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- アトリエをオープンする地として、世界遺産の厳島神社のある宮島(広島県)を考えています。広島県は、私が漆を学び始めた地でもあります。そして宮島では、漆の技術を⽣かす活動として、宮島ろくろの⽂化を学んだことやイベントに参加させていただいたこともあり、私の中で作品を作り発信していく上でとても⼤切な場所です。
私の思い描くアトリエは、旅の⽬的地にもなるそういった空間にしたいと考えています。全国のイベントで出店することで、多くの⽅々に出会ってきました。その中で、「店舗はどこにあるの?」という声も頂いて来ました。宮島という地は、私の作品に興味を持って頂いた⽅々が、新たに旅の計画を立てたり、旅のついでに寄って頂ける空間として、ジュエリーのある⽣活をより⾝近に感じて頂くことが出来る場所でもあると考えています。このように、ジュエリーを通して、人の行動を変えることも私の願いの一つです。
また、海外からの観光客も多く訪れる宮島の地で“螺鈿のジュエリー”は、漆⽂化を発信すると共に、⽇本特有のジュエリーとして提案していきたいと考えています。 -
- ↑宮島ろくろの展示会の様子
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お届けするリターンについて
- 今回、私の作品を実際に手にとって頂けるように、自身の名前をブランド名としたSaeNakaiのジュエリーをリターンとして、準備させていただきました。
これまで、出店イベント等に参加する中で、質の高さ、時間と共に変化する漆と金属を融合させたジュエリーの希少性やコンセプトの独自性を褒めていただいたことは、とても嬉しい出来事であり、私の作品の特徴でもあります。 -
- これまで“螺鈿のジュエリー”を手にとって頂いた方には、重ねづけの相性が良いといった声が多くあります。暗い色の衣類とのコーディネートに対しては、重ねづけすることでジュエリーの存在感を増すことが出来ます。明るい色の衣類とのコーディネートに対しては、アクセントとなる色のネイルと共に重ねづけし、螺鈿のジュエリーを着用して頂くことで、ジュエリーのみが目立つことなく、より魅力的に身に付けることが出来ます。濃い色のジュエリーの身に付け方として、おすすめです。
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- また、男性の方にも、興味を持って頂く機会が多くありました。宝石や真珠等を用いず、華やかな印象をあたえるジュエリーはこれまで少なく、「こういうジュエリーを探していた」と言って頂いた印象的な出来事もありました。
女性らしさや男性らしさに偏ることがないため、ファッションジュエリーとしてだけではなく、誕生日や記念日といった大切な日のペアリングとしてもご利用頂いています。 -
- ジュエリーの着用における魅力だけではなく、日本の伝統工芸品としての魅力もあります。漆という素材に加えて、表面には螺鈿装飾を施しています。留学先や国際的な交流でのちょっとした話題として、身近に日本のものを身に付けることの出来る良さもあります。
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最後に
- 漆を学ぶ学生の声に耳を傾けてくださり、ありがとうございます。
学生としての学びもしっかり大切にし、卒業後の創作活動に向けて取り組んでいます。多くの人に、ジュエリーを通して、嬉しい気持ちを届けられることの出来るように、日々の制作に取り組んでいます。その歩みを止めないためにも、新しいアトリエオープンに向けてのご支援をよろしくお願いします。
また、Instagram , Twitter 等でシェアをしてくださると嬉しいです。
私の作品に興味を持って下さった皆様、ジュエリー制作の活動に共感してくださる皆様のご支援お待ちしています。よろしくお願いします。