-
はじめに
-
- 「暮らしの道具製作処 鈴木権之助商店」の代表 鈴木文美男と申します。
香川県は高松市で漆・金箔職人として寺院用仏具神具の製造修繕・各宗派お仏壇製造修繕から古いお仏壇を変形縮小するリメイクなどを行っております。
その本業で出る「桧」「楢(オーク)」「ウォルナット」などの端材を使用し、永く愛用できるシンプルで飽きのこないナチュラルハンドメイド家具を手がけております。
・漆塗りとは
漆塗りとは、漆の木の表皮に傷をつけ採取した樹液を精製したものを主に木製の食器や家具などに塗り、耐水性や防腐性を高める技法です。
樹液の生成方法により鮮やかで艶のある発色になり、様々な日用品に使われてきました。
また、接着剤として金継ぎや蒔絵にも使われ、日本文化の発展には欠かせないものでした。
漆塗りは日本をはじめアジア各国で見られますが、日本の漆塗りの技術は高く、海外では漆塗りのことを「ジャパン」と呼び多くの収集家がいます。 -
「大切なモノを護る」漆塗りの魅力
-
- 漆の歴史は古く、約9000年前の縄文時代の出土品からも漆塗りの装飾品が発見されています。
漆は触るとかぶれる性質から、仏教が盛んになった飛鳥時代以降には魔除けとして神社仏閣で多く使用されるようになりました。一塗り固まると非常に堅牢なため遥か昔に作られたものでも現在も数多くの作品が残っており、法隆寺の玉虫厨子や興福寺の阿修羅像など、国宝に指定された工芸品にも多く使われています。
漆の膜は柔軟で強靭です。耐水性、断熱性、防腐性に優れ、酸や塩にも強いという特性を持っています。塗られたものを保護し、劣化から守ってくれるのです。
漆には、代々受け継いでいけるような一生モノの家具やお仏壇などの目に見える「カタチ」だけに留まらず、愛着や個々の「想い」など「大切なモノを護る」という力があります。
その力を活かし、家具作りにおいても、永く愛用していただけるよう努めております。
モダンな家具に、職人の技で施す漆塗りを融合させることで、世代を超えて受け継ぐことができるモノづくりをしていきたいと思っています。 -
漆塗り業界の現状
-
- 現在の若い漆芸家の多くは漆塗り以外のお仕事をされていたりアルバイトをしながら作家活動を続けていたり、専念できている作家さんは少ないのが現状です。
若い力の育成のためにも。
せっかく身につけた技術も生かす場所がなければ廃れてしまいます。
何百年も前から継承されている、伝統的な漆塗り文化。
その文化・形を変えず忠実に、何代にも渡り継承していくことは、古き良き日本を守る大切な役目です。
ですがそれと同じくらい、現代の暮らしの中で伝統文化を身近に楽しんでもらうために、若い世代の、まだ何にも染まっていない柔軟で新しいアイデアを取り入れることも重要だと感じております。 -
今回のプロジェクトについて
-
- そのような若い世代の作家さんと協力し、漆塗りの技術の継承と若い発想力で無垢材と組み合わせたモダンな家具の作成を手がけていきます。
現時点では、漆塗り作品の発表・販売するとなると、どこかの会場を借りて個展を開催するか、委託販売でショップさまに扱っていただくか。この辺りしか作品発表の場がありません。
いずれにせよ経費がかさみ、なかなか売り上げに繋がらず活動を続けていくのには難しい状況です。
そこで、私どもの工房で出る高級木材の端材と、余った漆の再利用で、コストを抑えて材料を若い作家さまに提供し、思う存分作品作りをしていただき、私どもの方で販売活動を行おうと考えております。
今回、活動を拡大するために皆様のお力を借りて漆室(乾燥部屋)の拡充を図りたく思っています。
実は、漆塗りの工程で、一番時間を費やすのが「乾燥」の時間です。
朝に塗って、夕方まで乾燥後研磨し更に塗り重ねる。工程が進めば塗った後は一週間ほど室の中で乾燥させたりします。
現状の漆室では、乾燥できるスペースが少なく、本業の寺院用仏具神具の乾燥物で埋まってしまい、多数の作品を同時に乾燥させることが困難です。
自分たちで少しずつ時間をかけて部屋を拡張していっておりますが、まだまだ十分とは言えません。
漆塗りは工程が進むほど乾燥の時間が長くなります。漆室が埋まってしまうと新しく塗り始めるものの数が制限されてしまいますので、スペースを拡大して効率よく作品制作を行えるようにしたいと考えております。
また、無垢材に関しては神社仏閣仏具神具などの製造時に仕入れた高級無垢材の端材が大量に出ます。漆に関しても同様で、塗装途中で漆が足りないとなると一から漆を準備する必要があるので、塗装分より多めに作成しておきます。
この高級無垢材の端材と余った漆を有効活用して、若い作家さんの自由な発想力を活かしたでモダンな作品制作を進めて参ります。 -
このプロジェクトが成功した後は
- 各作家さまごとの特色を生かした一点モノの漆塗り作品ほか
無垢材の端材の再利用をする中で、フォークリフトの爪痕や深い傷が入り使い物にならない無垢材があります。
その傷物の無垢材も元は高級木材。捨ててしまうには勿体無いものですので、傷を漆で塗り固め、作品の一部に取り込み新しいカタチを生み出したいです。
何事も余すことなく素材を生かす作品づくりをします。
また各々の個性を伸ばし、作家活動の存続、延いては今までにない新たな技法の確立など漆文化の継承につなげていきます。 -
リターンについて
- このプロジェクトのリターン商品として
本来であれば、漆塗り作品をお返ししていくのが良いのかとも思えますが
先述の通り、現状の漆室では本業の作品で常時埋まってしまっている状態で、乾燥スペースがありません。
そこで
現在、Creemaで販売している漆塗りの「モダンな神棚」の他は
無垢材の端材を使用した作品を、少しお得な価格でお渡しできればと思います。
中には、今回のために作成した新作も用意いたしました。
どれも端材から作られたモノです。
せっかくの木材を余すことなく、新しいカタチに生まれ変わらせております。 -
リターン内容
-
銘木無垢のカッティングボード
-
-
寺院用仏具神具の製造をする過程で、カッティングボードに適した大きさの端材が多く出ます。
リターン概要に詳細な内容を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
【樹種】
楢(オーク):
ウイスキーの酒樽などとして古くから用いられてきた高級木材で
非常に重たく、硬いのが特徴です。
黄色味ががった白い色合いですが、経年変化で飴色に変色していきます。
使い込むほどに味わいを増す樹種です。
ウォルナット:
クルミ科の木で、古来より高級家具や楽器作りの素材として使用されてきました。
現在でも不動の人気を誇る樹種です。
人気を後押しするのは
一目でわかる高級感のある深い色合い
紫がかった深みのある暗褐色が高級感を醸し出しております。
ブラックチェリー:
こちらも家具材としては人気の高いブラックチェリー。
赤みがかった木肌は滑らかで、経年変化でより赤黒く深みを増します。
※余すことなく端材を使用したいので、出たままのサイズになり、個体差があります。
【平均的なサイズ】
厚み:24〜30mm
幅 :145〜180mm
長さ:250〜300mm(金具の長さは含んでおりません) -
スタッキングトレイ/木製トレイ
-
-
無垢材を使用したスタッキング可能なトレイです。
お客様にサーブする際にそっと乗せておくだけで、一段と上質なモノになります。
無垢材ならではの暖かみと、ウォルナットもオークもそれぞれに木材のもつ雰囲気がありますので、Cafeのような空間を演出できます。
より一層コーヒー、お菓子が引き立ちます。
リターン概要に詳細な内容を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
【樹種】
・楢(オーク)
・ウォルナット
【サイズ】
高さ: 32mm
幅 :172mm
長さ:400mm -
ブックシェルフ
-
-
~角度を変えて様々なシーンに対応~
2つの部材を差し込んで、テコの原理で固定するようになりますので、差し込み具合で色々な角度、比例して棚置きの幅が変わりますので、文庫本から雑誌まで様々な使い方が可能です。
~使い勝手も収納も便利~
ソファー横、ベンチ横、ベッド横どこにおいても馴染むデザイン
また差し抜けば簡単に2つの部材に別れます。
~違う使い方として~
コンパクトに収納できるので、アウトドアで焚き火を楽しむ際の「薪棚」としても使用できます。
ブックシェルフ以外でも様々な使い方が考えられそうな構造ですので
色んな方法をお試しください。
リターン概要に詳細な内容を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
【樹種】
・楢(オーク)
・ウォルナット
【サイズ】
高さ:約28〜35cm
奥行き:22cm
幅:約33〜40cm -
座れる本棚
-
-
リビングや子ども部屋に置いて本棚、ソファー横のサイドテーブルとしても
また玄関に置いて靴履きベンチにしても
使い方を選ばない、ちょっと置いてあると便利な棚|シェルフ
梱包を解くと「桧の香りに癒される」と評判の高い「桧無垢材」を使用しております。
~違う使い道として~
・玄関に置いて靴を入れたり、靴を履く時の腰掛ベンチとして
・本を収納し、座れるように
・キッチンに置いて収納力UP
・ソファー横のサイドテーブルとして
どんな場所にも溶け込むシンプルデザインです。
リターン概要に詳細な内容を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
【サイズ】
高さ:324mm
幅:300mm
奥行き:300mm -
「Z」の組み合わせスツール/サイドテーブル
-
-
ソファーの横に置いてCofeeTableとしても
しっかりと「Z」の脚で組んでおりますので、スツールとして座ることも可能。
リビングや玄関に置いて、植物などを飾っても
素敵な空間になると思います。
【樹種】
脚:オーク無垢材(芯材:桧または杉)
座面/天板:ウォルナット 無垢材
【サイズ】
高さ:325mm
天板:300*300mm -
モダンな漆塗り神棚
-
-
筋斗雲のようなカタチのかわいらしい雲型の神棚
白漆と金粉蒔で仕上げております。
コンパクトサイズなので壁にも柱にもカンタンに取付可能。
本業であるお仏壇の製造修繕や寺院の修復業務。
これらの業務のなかで、「雲」形は天女や仏様の乗り物として非常に良く使われるもの。その形を利用し、更に「漆」で仕上げております。
「漆」は、触るとヒドくかぶれることから古来より魔除けの意味合いがあり、神社やお寺で多く用いられるようになりました。
木肌のままの神棚が多いなか、漆塗りの神棚は、まだまだ少ないです。
そこで、親しみやすいように「雲型」にしてみました。
雲の形にすることで、2階建以上の場合など、神棚の上に居住スペースがある場合は、神棚の上に「雲」とか「天」とか貼り紙をしておりましたが、こちらは雲そのものですので、そういった貼り紙も必要なく非常にシンプルでスマートに見せることが可能。
また、現在の生活スタイルにも合った形にもなりますので、見せる神棚としてご使用いただけると思います。
一つ一つが職人による手彫り作品です。
素材は「紅松」または「桧」を使用しております。
一つ一つ若干のデザインの違いがございますが、大筋のデザインは統一しております。
【使用素材】
こちらの素材は
本業で神棚などを使用することに出る端材をもとに使用しております。
また漆塗りに関しても
本業の塗り余った漆を下地にして塗り重ねることで極端にコストを抑えている商品です。
今回のプリジェクトでは
このような「木材の端材」+「余った漆」を利用して、極力コストを抑え、そこに若い作家の発想力で新しい商品作りの取り組みをしていくのが目的です。
当店の代表品です。
【サイズ】
本体サイズ:高さ50×幅150×奥40mm
桐箱サイズ:高さ65×幅195×深85mm
付属品:
雲型本体・金属バー・取付けネジ
神棚を取り付けたい位置に金属バーをねじ留めします。
本体に磁石を埋め込んでおりますので、取り付けた金属バーに貼り付ければ完成です。 -
無垢材スツール
-
-
凛とした雰囲気のスツール
シンプルながらもホゾ組みで脚に少し勾配をかけることで
しっかりとしたスツールです。
脚と座面の間にデザインの邪魔にならない程度の板材を一枚噛ませることで
座面を際立たせ、ひときわ上品で高級感のある佇まいになっております。
リターン概要に詳細な内容を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
【使用素材】
・脚:オーク無垢材
・中間板:オーク無垢材
・座面:ウォルナット 無垢材
【サイズ】
高さ:425mm
座面:300*300mm -
欧州の街灯のようなサイドテーブル
-
-
一見すれば欧州の街灯になっていそうなカタチ。
木枠内に植物や、本などを置いておくことも可能な、サイドテーブル。
高級木材+斬新な形状でお部屋の雰囲気が一際、上質な空間に。
【デザインについて】
もともとは、反対向きのこのカタチで画を描いてたんです。
ここでも、若い力が発揮され
これを試作していた職人から、「コレって、反対向きにしたら面白くないですか?」と。
そんな発想が採用の決め手でした。
当初は反対向きのスツール予定だったのですが、一度このカタチを見てしまうと、どうしてもこの形状が頭から離れず。
見た目が変わったデザインで人目につくと思いますので
お客様の来訪時に目に留まりやすい玄関などにそっと置いておくだけで、ひときわ上質な空間を演出できると思います。
リターン概要に詳細な内容を記載しておりますので、是非ご覧下さい。
【仕様素材】
脚:オーク無垢材
天板:ウォルナット 無垢材
【サイズ】
高さ:415mm
天板:300*300mm -
リターン品についてわかりづらいことがございましたら 何なりとお申し付けくださいませ。
-
さいごに
- 「漆を通じて」古来より受け継がれるモノは
「洗練されたカタチ」と「使いやすさ」といたってシンプル。
安くて流行りのものを消耗品として使用するよりも、置いておくだけで上質な雰囲気になるモノを「若い力」と「漆の力」で現在の生活スタイルに馴染むモダンで世代を超えて引き継いでもらえるようなモノづくりをしていきます。そのためには漆の乾燥室を大きくする必要がありますので、「皆様のお力」もそこに加えていただければ幸いです。 〜拝〜