- 田中帽子店は埼玉県春日部市にある麦わら帽子を中心とした天然素材の帽子づくりを行う工場です。
外国製の麦わら帽子やペーパーなど異素材の帽子が麦わら帽子として販売されることが多くなってきた今、日本製のかぶり心地やフィット感、本物の麦わらの良さを皆様にお伝えすべく、立ち上がりました。 -
創業 明治13年 田中帽子店が作る本物の麦わら帽子。
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日本人の頭の形に合わせて作られた型を使い、職人さんが1つ1つ丁寧に作る麦わら帽子を楽しんでみませんか?
- 田中帽子店は埼玉県春日部市にある麦わら帽子をメインに天然素材を使用する帽子工場です。
実は麦わら帽子を作る工場は、日本国内に数件しか残っていないってご存じでしたか?
(個人の作家さんを除きます)
幼稚園の制帽を作ったり職場見学など、地元ではちょっと知られた存在の田中帽子店。
日本人の頭の形にあわせて作る麦わら帽子は、欧米からの輸入品とも違いフィット感が抜群です。
そんな麦わら帽子を、もっとたくさんの皆さんにも手に取っていただけるよう活動を行っています。 -
- その昔、春日部市にはたくさんの麦わら帽子工場がありました。
しかし、今は田中帽子店だけ。
安価な海外製や他の素材など様々な理由により、麦わら帽子の需要が減り、工場がどんどんと減ってしまいました。
外国製の麦わら帽子やペーパーなど異素材の帽子が麦わら帽子として販売されることが多くなってきた今、本物の麦わら帽子の良さを皆様にお伝えすべく、立ち上がりました。
一人でも多くの方に日本製の本物の麦わら帽子を手に取っていただければ嬉しいです。 -
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田中帽子店について
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田中帽子店とは
- 創業は明治13年。埼玉県春日部市で140年以上の歴史がある麦わら帽子の工場です。
現在で6代目。 -
- 長く有名ファッションブランドのOEMを手掛け工場名を表に出さず活動していました。
工房の名前を出して活動することで、もっと日本製の本物の麦わら帽子を多くの方に知っていただき、さらに手に取っていただけるようにと、このクラウドファンディングに挑戦することを決めました。 -
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なんで埼玉県春日部市なの?
- 埼玉県東部には古利根川という川が流れています。
大きな川が流れる春日部市は、昔から米や麦の産地として栄えた地域です。創業当時は麦わら帽子の材料である「麦わら真田」を作っていました。
「麦わら真田」は7本の麦を手で編み、真田ひも状にしたものです。
(現在、麦わら真田の製造は残念ながら日本国内に職人さんがいないため海外製です) -
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帽子用のミシンが日本に
- 明治30年頃、ドイツから帽子用のミシンが日本に輸入され、田中帽子店でもミシンを使った本格的な帽子づくりがスタートしました。
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麦わら帽子ってどうやって作るの?
- 麦わら帽子は大きく分けて「縫製・型入れ(成型)・装飾・仕上げ」という4つの工程を経て作られます。
- ●縫製
水に浸し柔らかくした麦わら真田を「渦」と呼ばれる帽子の「つむじ」部分から、ぐるぐると渦を巻くように一筆書きのように縫っていきます。 -
- ●形をピシッと決める型入れ
金型を取り付けた専用の型入れ機を使い、水圧でプレスし成型します。
デザインによってはクラウンとブリム、別々の木型を組み合わせ、1つ1つ手蒸しで成型する場合もあります。
田中帽子店では、創業時から少しづつ作りためてきた「日本人の頭の形にあった型」を使用するので、フィット感が一味違います。 -
- ●リボンや汗どめを付ける装飾
型入れ後、汗どめやリボンなどの装飾を行います。
全て手作業で行い、アクセントとなるリボンも職人が1つ1つ丁寧に縫い付けます。 -
- ●かぶり心地を左右する仕上げ
細かな麦の「ささくれ」を取り除きます。
麦わら真田には、麦わらを編んだ時に麦の皮や茎がめくれたり飛び出したり、そのままかぶるとチクチクしています。帽子を手のひらでやさしくさすりながら、1つ1つ丁寧にカット。
かぶる人のためを想った職人の心づかいです。 -
- ●春日部市、冬の風物詩 ~寒干し~
麦わら帽子は、来春に向けて秋から冬にかけて縫製します。
材料の麦わら真田を水にぬらし縫製するため、縫いあがった麦わら帽子を天日干しします。
冬の乾燥した時期に行われることが多いため「寒干し」と呼ばれます。
一面に並ぶ麦わら帽子は、春日部市の「風物詩」となっています。 -
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田中帽子店の麦わら帽子
- 田中帽子店では「特別な帽子」ではなく「普段使いできる帽子」をご紹介できるようにと考えています。「もったいないから」とかぶらずに眺めるなんてもったいない。
お出かけのおともに毎日のように連れ出してもらえる相棒のような存在です。
麦わら帽子は私たちの代わりに日焼けをし、徐々にダメージを受けていきます。
「そろそろ買い替えかな?」そんな時に、「やっぱり田中帽子店でないと」とご指名いただけるような存在を目指します。 -
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終わりに
- 麦わら帽子の販売会を行うと春日部市在住や出身の方からたくさんお声がけいただきます。
「幼稚園の帽子が田中帽子店だったよ。」「小学校で工場見学に行ったよ。」
皆さんとてもうれしそうに、麦わら帽子を手に取っていかれます。
田中帽子店の麦わら帽子は埼玉県春日部市の伝統工芸品に指定されていますが、地元の方にとってはとても身近な存在で愛着を持っていただいているのだと強く感じます。
今ではまだ少なくはありますが、海外のお客様からもお声がけいただく機会も増えました。
しかし、肝心の日本では子麦わら帽子の工場自体が減り、すっかり海外製の帽子や異素材に押されている状況です。
地元の方だけでなく、広くたくさんの方々に愛着を持っていただける存在になれればと考えています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
田中帽子店の帽子が皆さまに届きますように。