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本当に美味しいデカフェのカフェオレベースを作りたい
- 当店はオープンから4年目になります。東京都内ですが北区滝野川、下町感のある商店街近くの小さな店舗です。
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- オンデマンドで焙煎してコーヒー豆の販売、ドリンクは日替わりの銘柄でコーヒーを淹れて提供しています。ユーザーは男女問わず、また年齢層も偏りなく、様々なシーンでご利用いただいてます。最近はマタニティ需要やミルクを使ったカフェメニュー要望の声が徐々に増えてきました。
- 当初からカフェインレスのカフェオレベース作成は検討していましたが、製造委託にはまとまったロットが必要なためコスト難を感じていたこと、既に市場に製品があり、しかもデカフェは香味が落ちるため、後発品を作ることに躊躇していました。
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made in Japan デカフェコーヒーとの出会い
- 毎年世界中のコーヒー業界関係者が集まるビジネスショー、SCAJが東京ビッグサイトで開催されます。当店も招待者としてトレンドや新製品の情報を得るのに毎年参加しています。2018年、様々な企業・団体ブースが立ち並ぶ中、デカフェ(カフェインレス)コーヒーの試飲提供している方がいました。
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- 「世界中の美味しいコーヒーを試飲し放題のイベントで、味の落ちるデカフェをあえて飲むのもなぁ」と通り過ぎようとしたところ『made in Japan』の文字を見かけて、「日本人としてここは一つ」と試飲してみました。「美味い!!」
デカフェだからと油断(?)していたからか、周りに人がいるのに思わず感動の声が溢れてしまいました。周りにあるスペシャリティーコーヒーと遜色ない香味に、「日本のコーヒー豆はここまで進歩したのか!」と感動しました。
どんなコーヒー豆なのだろう、とブースを覗き込むと、そこにはコロンビア産、エチオピア産、などと表記されていて日本産のコーヒー豆はどこにもありませんでした。
よくよく確認すると、デカフェ処理がmade in Japanとのことでした。「超臨界二酸化炭素除去法」と初めて聞く日本の最新技術でカフェインを処理していることがわかりました。 -
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- 収穫されたコーヒー豆をデカフェ処理する場合、従来の二酸化炭素処理はドイツへ、水処理はメキシコへ送られ、デカフェコーヒーとして世界中の市場へ流通します。
それぞれ、カフェイン除去率は99.5%といわれカフェインレスコーヒーとして楽しめます。
しかしデカフェ処理により、どうしても豆本来の香味が失われてしまいます。日本式のデカフェコーヒーはカフェイン除去率99.9%と高く、しかも香味が失われることなく美味しいことがわかりました。これは是非お店で扱いたい!と思ったのですが、価格が通常のデカフェコーヒー豆より高く、当時は取扱いを断念しました。 -
made in Japanのデカフェ処理とは
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デカフェとは
- コーヒーに含まれるカフェインを除去する工程やその豆、抽出液をデカフェといいます。
※通常の生豆とデカフェの生豆の比較画像 -
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カフェオレベースとは
- カフェオレベースはその名の通り、カフェオレの原液です。濃厚抽出されたものをミルクを注いで飲むとカフェオレとして召し上がれます。今回のプロジェクトはデカフェ処理された生豆を使用して焙煎したものを抽出・充填をする工場へ委託して製品化を目指します。
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made in Japanのデカフェ処理
- コーヒー生豆からカフェインを除去する手法は「薬剤」「水」「二酸化炭素」を使う方法がありますが、日本国内で「超臨界二酸化炭素除去法」が確立されました。
・「薬剤処理」と異なり残留しても毒性の心配が無い
・「水処理」による廃液処理が不要
・従来の「二酸化炭素処理」よりもコーヒーの香味への影響がない
この工程は複雑で費用もかかりますが、上記の3つの点から、「無害」「環境にやさしく」「美味しい」カフェインレスコーヒーになります。 -
ステラコーヒーの挑戦
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ためしに作ってみたカフェオレベースの味は
- 「一度、自分で作ってみたカフェオレベースを試したい」という思いに駆られて自作で原液を作ってみました。色々な銘柄を使い、コップ1杯分を手持ちの器具で抽出して試してみました。
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- 使用する銘柄や味わいの方向性が決まったのですが、今度は「工場で抽出された味も確かめよう」とサンプル製作の依頼をしました。
工場での製作にはサンプルを作る最少ロットであっても、まとまった量の焼き豆が必要で、もらえるサンプルの量にも限りがありましたが、採算度外視の「製品開発費」と割り切りました。 -
- 仕上がったサンプルをユーザーや同業の方々にも召し上がっていただくと
「市販のものより香りが強い」
「これで無糖なのかと思うくらい甘く感じる」
「子供に何杯もおかわりをねだられた」と好評でした。
このとき試作に使った銘柄はデカフェではない、ブラジル産の銘柄でした。製品化したときの容器サイズや工場出荷のクォリティを確認できたこと、何よりユーザーの感想を直に確認出来てサンプル製作には満足しました。 -
プロジェクトを始めるきっかけ
- お店をオープンしてからコーヒー豆の質にはこだわりを持って営業してきました。店主自身がコーヒー生豆業者とコンタクトを取り、テスト焙煎、試飲して厳選したものを扱い、今まで販売に取り扱った国や銘柄の数も増え、近隣のユーザーにも恵まれて少しずつ認知されてきました。
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- さらなるユーザー獲得、拡大に向けて2019年3月オンラインショップアプリCreemaに出品開始し、20年6月現在、110名のフォロワー、260アイテムを販売しました。カフェオレベースのニーズ発掘や販路の下地は整ってきたように感じてましたが、いざ制作コストを算出してみると仕入価格や工場製造委託費用が高額になってしまい、躊躇していました。
そこへCreemaでクラウドファンディング事業を始めることを知り、挑戦してみようと思い立ちました。 -
プロジェクトに込める想い
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- 銘柄を変えればそれぞれに個性ある味わいのカフェオレベースが作れますが、カフェインレスで本当に美味しいカフェオレベースには中々出会えません。
「made in Japanの技術」で「カフェインレスなのに美味しい」から「365日いつでも、誰でも」楽しめるので、本当に多くの方に喜んでもらえると思います。
大人はもちろん、妊婦の方や子供にも召し上がっていただきたいですし、ギフトのシーンでも幅広い層に喜んでいただけると思います。
さらに目標設定を達成した際はさらなる目標設定を設けて、試作品で好評だったブラジル産プレミアムショコラの銘柄を使ったカフェオレベースも作成します。 -
最後に
- カフェオレベースは市場で認知が広がり、後発品を作ることに長い期間の葛藤がありました。しかし、「SCAJ2018で出会ったコーヒー」と「Creema SPRINGS」が、迷いのある背中を後押ししてくれました。「安心安全で環境にも優しい日本の技術」で「今までのカフェインレスではない美味しさ」を「いつでも手軽に誰にでも」楽しんでいただくために、どうか皆さんの力を貸してください。
支援の輪が広がるととても嬉しいです。どうぞ宜しくお願いします!