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はじめに
- はじめまして、埼玉県本庄市で桐屋を営む関根紀明と申します。
先ずは私の住む埼玉県本庄市と桐業界の現状を紹介いたします。
埼玉県の最北部に位置する本庄はかつて中山道最大の宿場町として、そして利根川の水運の拠点として繁栄し、昭和30年代まで生糸と共に「桐の街」と言われ全国有数の桐材の集積地として知られていました。
私ども関根桐材店の初代・関根嘉十郎は明治33年(1904年)にこの地で桐下駄の製造・販売業者つまり桐下駄職人として創業し以来100年以上、「国産の桐材」と「伝統の技術」を守り本物の桐製品作りを続け現在の私で4代目となります。
昭和59年(1984年)には三笠宮家献上品の栄に浴し、平成16年(2004年)に行われた天皇皇后両陛下の本庄行幸啓に於けるお食事の際には当店の桐製品が使用されました。 -
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- 桐製品ができるまでの工程を少しですが紹介いたします。
当店で扱う桐の原木の産地は東北地方の秋田県や福島県 -
- それらの地域から専用のトラックで埼玉県の当店の材木置き場に運搬します。
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- 桐の原木は野積みし2~3年自然乾燥させます。雨水にさらすことでこの期間に桐丸太の中にあるアクが抜けます。
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- 木目の詰まった上質な桐丸太です
十分にあくが抜け乾燥したところで製材し桐板にします -
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- このまま更に半年ほど自然乾燥とあく抜きをします
こうして手間暇かけた桐板を職人たちが加工し桐たんすや桐箱が出来上がります
桐の原木の伐採から桐製品が完成するまで最低でも3年かかります
本当に手間と時間のかかる仕事です -
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「絶滅危惧業種」と呼ばれて!
- 桐製品を含め古くから日本で作られてきたもので、ある一定の条件を満たすものは伝統工芸品と呼ばれます。それらは現在日本全国で約120品目あります。
しかしながら時代の変化・生活の近代化によってそれらの製品は需要を減少させ、業界も急速に縮小しているのが現状です。
異業種交流会などのイベントで名刺交換をすると良くこんなことを聞かれます。
「桐材店ってどんなお仕事なのですか?」
そこで私が
「桐下駄・桐箱・桐たんすの製造・販売をする仕事です」
と答えると皆一様に不思議そうな顔をして
「今でもそういうお仕事があるんですね!」
と言います。
率直な意見ですね。でもこれが現実です。「絶滅危惧業種」とも言われています。 -
- 国産の桐材の生産量は毎年毎年減少し続けています
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私がクラウドファンディングに参加する理由
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新商品開発のために
- 業界をとりまくのこのような状況の中、私がクラウドファンディング(Creema SPRINGS)に参加する理由は桐製品の販路開拓のための新商品開発に向けた資金獲得のためです。
以下詳しく説明いたします。
前述のように桐業界を含む伝統工芸産業はここ数十年間の間に大きく衰退し消滅の淵に立たたれています。まさに「絶滅危惧業種」です。
私は昭和40年生まれで現在55才。信じられないことかもしれませんがこの業界ではまだ若手と言われています。他の業界ならばベテランどころか公務員や会社員であればあと数年で定年退職する年齢です。70代や80代の職人がまだ現役で働き、若い世代が新規に就業せず高齢化が進んでいるからです。
楽観的に考えてもあと20年程度でこの業種は消滅します。
原因は需要の縮小による販売の低迷、そしてそれによる収入の減少です。
この問題を克服するため日本各地の有志たちが立ち上がり様々な活動が展開され、私もその一人で、具体的な活動として「新商品開発による新規販路開拓」を行っています。
伝統工芸品としての桐製品は需要が減っているけれどもデザインや使用目的を代え現在のライフスタイルに合った商品開発をすれば新たな顧客に受け入れられるのではないかと言う考えがスタートでした。
我々には良い原材料と高い技術がある。それを活用すれば活路が見いだせるはず。
多くの試行錯誤を繰り返したくさんの新商品を開発しました。
しかしはっきり言って当初はほとんどが売れない、失敗作ばかりでした。
数多くの辛い経験をする中で新商品の開発について大切な要素があることに気づきました。
それは「マーケティング」と「コラボレート」そして「資金力」
「マーケティング」と「コラボレート」については後で詳しく説明しますが新商品の開発のため
に先ず現実的に必要になるのが「資金力」です。
新商品を作るためには企画段階から現品が完成するまで大変な時間と労力そして資金が必要です。少なくとも数百万円。更に新規で木工機械など設備を購入するとなると1千万円ほどの資金が必要となります。
開発資金は自己資金・金融機関からの借入そして行政機関からの補助金などで調達しましたが、今ではそれ以外に今回のようなクラウドファンディングで資金が獲得できるようになり早速これを有効的に活用させていただこうと考えCreema SPRINGSに参加しました。 -
実感したと「マーケティング」と「コラボレート」の大切さ
- どんなに良い新商品を作っても具体的にそれらの販路を開拓するためには商品PRが必要です。
とは言っても大企業のように大きな資金力でテレビや新聞などのマスメディアを使って広告宣伝することはできません。少ない資金でより大きなPR効果があるものはどんなものなのか?いろいろ研究しました。
そんな中でCreemaのネットとリアルの連動による販売方法の巧みさに興味がわきました。当店はCreemaとのお付き合いは約2年半となります。
ショッピングサイト以外に東京ビッグサイトや二子玉川ライズそして台湾・台北などでのイベントへも出展させていただきました。そこでCreemaのイベントや出展者・出品商品のPRの巧みさ徹底ぶり、購入者への丁寧なアフターフォローを何度も実感してきました。
今回参加するクラウドファンディング(Creema SPRINGS)へもこの点について大きな期待をしています。
顧客の新規獲得のため新商品の開発を始めた当初なぜ売れない商品ばかり作ってしまったのか? その理由は単純。マーケティングができていなかったから。
市場のニーズなど一切考えず自己満足で自分の作りたいものをただ作っていただけ。PR方法も使い手の利便性に関係なく商品の自慢ばかりしていました。これでは売れません。
そのような失敗を重ねながらも各方面から声がかかることがありました。
百貨店のバイヤーや異業種の商品開発担当者・大学の産学連携担当者など。彼らは桐の機能的な利点に目をつけ商品開発後の具体的な販路の構想を持っていました。これが「コラボレート」の始まりです。彼らとのコラボにより一気に視界が開けました。 -
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桐工芸を志す未来の若者のために
- 伝統工芸品としての桐製品を一度分解しその利点を分析する。
そして「マーケティング」と「コラボレート」によってニーズを絞り込み商品化する。その過程で我々の強みである原材料と高い技術を最大限に発揮する。
今回のクラウドファンディング(Creema SPRINGS)ではより多くの方々からの声を聞き更に新商品の開発を進めこの業界を魅力的なものにし「絶滅危惧種」などと言う不名誉な言われ方から脱却してたくさんの若い世代が就業できるものにしたい。そして桐産業を次の世代に残したいと希望しています。 -
本プロジェクトリワードの紹介
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- 本プロジェクトのリワードは芝浦工業大学・デザイン工学科とのコラボで実現した桐CUBEコーヒーキャニスター。現在当店で最も人気の高い商品です。
全部で6色あり、お好みの色をお選びいただけます。
サイズは11㎝×11㎝×11㎝の立方体 重さは100g
この桐コーヒーキャニスターと地域で活躍するこだわりのブレンダーによる「コーヒー豆」「ハーブティ」「薬膳茶」と当店オリジナルトートバッグをそれぞれセットにして提供いたします。
商品はそれぞれ今回オリジナルトートバッグに入れますのでご自分用にもギフト用にもお使いいただけ、トートバッグはその後お買い物用のエコバッグとしてもご使用できます。 -
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- 当店オリジナルのトートバッグ。
桐コーヒーキャニスターとコラボ商品が一緒に入ります。 -
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桐CUBEコーヒーキャニスター+コーヒー豆セット
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- 桐CUBEコーヒーキャニスター(6色)関根桐屋オリジナルトートバッグ
珈琲工房黒栁 オリジナルブレンド 200g(FUKAIRIとMILD BLENDの中から1種)
定価(税込み/送料込み)6,000円のところ1,200円OFF 価格(税込み/送料込み)4,800円 -
- 世界中から取り寄せた「スペシャリティコーヒー」などを自家焙煎するお店として2009年に開業。顧客の趣味嗜好に合わせたオリジナルブレンドコーヒーも提案しています。
私の私見ですが、私の人生で飲んだ中で一番おいしいコーヒーです。 -
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桐CUBEコーヒーキャニスター+ハーブティセット
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- 桐CUBEコーヒーキャニスター(6色)関根桐屋オリジナルトートバッグ
【ALL My Tea 40gPremium Rest】
定価(税込み/送料込み)6,000円のところ1.200円OFF 価格(税込み/送料込み)4,800円 -
- 世界中の栽培地から直接取り寄せたバリエーション豊かなハーブをオリジナルブレンドするお店として2014年に開業。南アフリカのごく一部の地域にしか自生しないハーブから作るルイボスティやレモンバーム、南米産のマテ茶などが人気です。
今回は国際品評会ITQIで最高ランク「三ツ星」を受賞した「プレミアムレスト」を提供します。
原料で使っているルイボスは中でも特に有効成分を多く含む希少茶葉グリーンルイボスを使用しています。それに体を温める生姜と安らぎのハーブ、カモミールとシナモン、ラベンダー、バラのつぼみをブレンドしました。プレミア満載のおいしさに加え美容と安らぎの三拍子揃ったブレンドティーです。 -
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桐CUBEコーヒーキャニスター+薬膳茶セット
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- 桐CUBEコーヒーキャニスター(6色)関根桐屋オリジナルトートバッグ
【砂風呂屋 ふゆる 50g 薬膳茶ブレンド】
定価(税込み/送料込み)6,000円のところ1,200円OFF 価格(税込み/送料込み)4,800円 -
- 江戸時代から続く蔵造りの風合いを残して設計され作られた砂風呂屋さんです。
こちらの砂風呂で使用している砂塩には36種類ものミネラル成分があり、温められた砂塩で体を包むことにより、血行と体液の流れを促進。体を芯から温め、新陳代謝が活発になります。人が本来持っている自己治癒力が活性化されることになり、免疫力が工場。結果、ダイエット・冷え性・アトピーにも効果があると言われています。
今回は普段こちらで入浴後の水分補給のために出される「薬膳茶」を提供します。免疫力UPの3種類のお茶をブレンドしました。
殺菌力・免疫力を強めるエキナセアとカモミールそして強力な殺菌効果のあるペパーミントをブレンドしました。自分の免疫力を上げて自己治癒力増強してウイルスと言う見えない敵から身を守りましょう。 -
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最後に
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- 私どものように伝統工芸品と呼ばれる産業を生業とする者は皆同様の危機感を持っています。
中にはその将来に悲観して転業・廃業する人達もいますが、残された決して数多くない仲間たちは自らの職業に使命感を持ち生き残りをかけて懸命な努力をしています。
東京や大阪などの大都市の展示会への出展や更に新規販路開拓の可能性を海外に求め遠くヨーロッパやアメリカあるいはアジア諸国の展示会や商談会に出展するなどして。
それらの努力は私利私欲のためでなく日本の伝統産業を次の世代に残すためです。
今回私がクラウドファンディングのリワードとした商品は皆地域でより美味しく、より身体によい飲み物を提供するために懸命に努力を続けているブレンダー達とのコラボです。
私も普段から愛飲していて自信を持ってお薦めできるものばかりです。
リワードの価格もより多くの皆様からご支援いただけるようコラボ先にもご協力いただき思い切ってお安くしました。
通常の価格は桐コーヒーキャニスターが3,300円・特製トートバッグが1,100円そして送料が約800円ですから合計で5,200円。コラボの商品は実質無料となります。
今回限りのたった一度のコラボです。
実を申しますと当店は昨年他の会社のクラウドファンディングにも参加しました。
その時に経験したことは今でも忘れません。かつてない感覚のものでした。
クラウドファンディングにご支援いただいた方々とは単に売り手と客との間ではなくもっと関係性の高い、例えばスポーツ選手と彼らを応援するファンのような関係であるように感じました。自分の作った商品を評価される喜びと自分の活動を応援されることで湧き上がってくる勇気を感じました。
その経験を今年もう一度したくて今回はCreema SPRINGSに応募しました。
たくさんの皆様のご支援を期待しております。 -
- ご支援いただいた方々にはCREEMAのイベント等で直接お礼を言わせてください。